- 公開日 : 2023年12月21日
- 更新日 : 2024年1月22日
ガス代が高い?プロパンガス(LPガス)の料金体系や相場、安くするコツを解説
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「プロパンガスは、都市ガスに比べて高い?」
「プロパンガスの料金相場が知りたい!」
「最近ガス代も値上げされたし、できればプロパンガス代を安くできる方法はないかな?」
このように考えている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、プロパンガス料金の相場(平均)や料金体系について分かりやすく解説いたします。
また、プロパンガス料金が高いと言われている理由や、月々のガス料金を安くする方法なども紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
プロパンガス料金の相場(平均)はどれくらい?
まずは、プロパンガスの料金相場(平均)について簡単に解説いたします。
【世帯別】プロパンガス料金の相場(平均)
世帯別のプロパンガス料金の相場(平均)は、以下の通りです。
本人を含む同居人数 | 月々のプロパンガス料金相場(平均) |
2人以下 | 6,533円 |
3人 | 8,232円 |
4人 | 9,931円 |
5人 | 10,214円 |
6人 | 10,427円 |
※下記資料より独自に算出
参考:最新価格情報|一般財団法人日本エネルギー経済研究会 石油情報センター
参考:平成18年度プロパンガス消費実態調査|一般財団法人 日本エネルギー経済研究所 石油情報センター
【地域別】プロパンガス料金の相場(平均)
地域別のプロパンガス料金相場(平均)については、以下の通りです。
今回は、関東エリアに絞ってご紹介いたします。
都道府県 | プロパンガス使用量が月5㎥の場合 | プロパンガス使用量が月10㎥の場合 |
茨城県 | 5,092円 | 8,336円 |
栃木県 | 5,066円 | 8,291円 |
群馬県 | 5,027円 | 8,184円 |
埼玉県 | 4,944円 | 8,048円 |
千葉県 | 4,990円 | 8,146円 |
東京都 | 4,945円 | 8,073円 |
神奈川県 | 5,055円 | 8,291円 |
(2023年8月末現在)
参考:価格情報|一般財団法人日本エネルギー経済研究会 石油情報センター
参考:LPガス価格調査|経済産業省 資源エネルギー庁
プロパンガスの基本料金は世帯や地域によって異なる
上述のように、プロパンガスの料金は世帯や地域によって異なります。
二人暮らし、三人暮らしなどの世帯やその生活スタイルによる使用量、契約しているガス会社の料金体系などにより、月々のガス料金も変わります。
「自分の家のガス料金は高いのか安いのかどちらだろう。相場はいくらだろう。」「平均的な利用料金と比べると少し高いかも。」と不安に思っている方もいるのではないでしょうか。
プロパンガスの料金についてさらに詳しく解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
次の章では、なぜプロパンガス料金は高くなってしまうのかをご説明いたします。
プロパンガス料金はなぜ高いの?
利用方法によりますが、一般的には、都市ガスよりもプロパンガスの方が高い料金になりやすいと言われています。
その大きな理由として、以下の2点が挙げられます。
- プロパンガスは供給コストが高い(ガスを各家庭に届けるまでのコストがかかる)
- プロパンガス料金は自由料金制だが、各社間で価格競争が進んでいない
順に見ていきましょう。
プロパンガスは供給コストが高い
まず、ガスの供給コストの問題です。
プロパンガスと都市ガスを比較してみましょう。
プロパンガス | 都市ガス | |
供給エリア | 全国どこでも | 都市部(ガス管が届いている地域) |
供給方法 | ガスボンベを家まで配送して供給 | 地下に設置されたガス導管を通して供給 |
都市ガスの場合、地下に設置してあるガス導管を通してガスを供給します。ガスを各家庭に届けるまでに人の手を介す必要がなく、各家庭にガスを届けることができます。
一方、プロパンガスの場合は、各家庭にガスボンベを配送して交換する必要があります。
そのため、人件費や配送費がかかってしまい、その分ガス料金も高くなりやすいのです。
プロパンガスは自由料金制だが、価格競争が進んでいない
次に、各社間で価格競争が進んでいない、という問題です。
プロパンガスは自由料金制なので、各販売業者が自由にガス料金を設定することができます。
しかし、プロパンガス業界では、各社間で「お互いに顧客の奪い合いはしない」という暗黙の業界ルールが敷かれています。加えて、消費者も積極的に料金比較を行うわけではないため、料金の安いガス会社への乗り換えが進まないなどの背景があり、これまで価格競争が進んできませんでした。
そのため、プロパンガスの料金は以前から高止まりしてきました。それに伴い、ご自身のプロパンガス料金が、相場かどうかも分かりにくくなっているのが実情です。
実際のところ、「プロパンガスの販売業者を自由に選べる」という事実を知らない方も多いのではないでしょうか。また、仮に自由に会社を選べるとしても、各社のガス料金体系をみて、「いちいち計算・比較するのは面倒くさい」という方もいるかもしれません。
そのような方は、ぜひ”料金シミュレーション”を試してみることをおすすめします。
簡単に確認できるよ!
プロパンガス料金の仕組みとは?
この章では、プロパンガス料金の仕組みについて解説していきます。プロパンガス料金が、どのような料金体系に基づいて計算されているのか、ぜひ頭に入れておきましょう。
プロパンガスの料金体系は、各社によりさまざまですが、一般的には大きく分けて「基本料金」と「従量料金」で構成されています。
基本料金
まず、基本料金とは、毎月定額でかかる料金のことです。ガス自体の費用だけでなく、検針費、設備維持費、保安管理費、点検調査費、事務手数料などが含まれます。
そして、プロパンガスの基本料金の相場は、東京都の場合1,849円(2023年8月時点)です。地域によって差はありますが、月額1,700円~2,200円程度だとみておきましょう。
※参考:最新価格情報|一般財団法人日本エネルギー経済研究会 石油情報センター
なお、プロパンガスは、都市ガスと比べて「1㎥あたりの料金」が高く設定されています。これは両者の発熱量の違いに起因しています。
プロパンガスは、都市ガスの2倍以上の発熱量があるためです。単価は高くなってしまいますが、都市ガスよりも少ない量で、効率的に同じだけの熱エネルギーを生み出すことが可能です。
従量料金
従量料金とは、毎月のガス使用量に応じて支払う料金のことです。一般的には、「従量単価」×「使用量(㎥)」で計算されます。
従量単価については、「1㎥〇〇円」と単価が固定されている料金体系もありますが、使用量や輸入価格によって単価を変動させる「スライド制」や「原料費調整制度」など、いくつかのタイプがあります。
【スライド制】
:プロパンガスの使用量が増えれば増えるほど、従量単価が下がっていく制度
【原料費調整制度】
:プロパンガスの原価(輸入価格)に応じて、従量単価も変動していく制度
プロパンガス料金の計算方法とは?
この章では、プロパンガス料金の計算方法について簡単に解説いたします。
プロパンガスの料金体系は、主に以下の3通りです。
- 二部料金制
- 三部料金制
- 最低責任使用料金制
順に見ていきましょう。
二部料金制
二部料金制とは、先ほどご説明した「基本料金」と「従量料金」の二部で構成される料金体系です。プロパンガスの料金体系では、最も一般的な料金体系です。
月々のプロパンガス料金 = 基本料金 + 従量料金
三部料金制
三部料金制とは、「基本料金」と「従量料金」に、「設備利用料金」を加えた料金体系です。設備利用料金には、ガス会社からの貸与機器金額などが含まれます。
月々のプロパンガス料金 = 基本料金 + 従量料金 + 設備利用料金
なお、設備利用料金が乗せられて二部料金制よりも高くなるというわけではありません。
二部料金制では、設備利用料金が基本料金に含まれていますが、三部料金制では、基本料金に設備利用料金を含まず、別に料金項目を表示して、透明性が高く利用者に分かりやすい料金体系と言えます。
最低責任使用料金制
最低責任使用料金制は、ある一定のガス使用量までは固定料金で、一定量を超えたガス利用量からは従量課金になる料金体系です。
月々のガス使用量が少ない場合、料金が割高になってしまう可能性があるので、注意しなければなりません。
プロパンガス料金を安くするためにプロパンガス会社を切り替えよう
プロパンガス料金を節約するためには、まず、ご家庭の「ガス使用量」や利用しているガス会社の「従量単価」を把握することが大切です。
そのうえで、「どれくらいガス料金を安くできる余地があるのか」を調べる必要があります。
ぜひ、お気軽に料金シミュレーションを試してみてください。ご自身のガス料金が高い診断が出た場合は、プロパンガス会社の切り替えをおすすめいたします。
簡単に確認できるよ!
まとめ
本記事では、プロパンガス料金に関する情報を詳しく解説いたしました。
プロパンガス代が高い…と感じたら、現在契約しているガス会社がどのような料金体系なのか、ご家庭で毎月どのくらいのガス使用量があるのか、といった点を確認してみてください。
そして、記事を参考にしながら、適切なプロパンガス会社を選び、賢く家計を見直していきましょう。