<p>毎月のガス代を見て「なぜこんなに高いの？」と感じたことはありませんか？</p>
<p>特にプロパンガス（LPガス）をお使いのご家庭では、都市ガスの料金と比べて<mark>月額数千円の差</mark>が生じることも珍しくありません。</p>
<p>実は、プロパンガスと都市ガスでは料金の仕組みが根本的に異なります。<br />
<mark>プロパンガスは自由料金制のため、ガス会社によって料金設定に大きな差がある</mark>のです。一方、<mark>都市ガスは原則自由料金</mark>として料金が設定されていますが、競争が不十分な地域では規制料金メニューもあり、地域内での価格差は比較的小さくなっています。</p>
<p>この記事では、<mark>プロパンガスと都市ガスの料金構造の違いや最新の平均料金相場、ガス料金が高くなる理由と仕組みや、料金見直しの節約術</mark>などを解説します。<br />
ガス代の悩みを解決し、家計負担を軽減するための実践的な情報をお届けします。</p>
<h2>プロパンガスと都市ガスの違いと料金構造</h2>
<h3>プロパンガス（LPガス）とは？</h3>
<p><mark>プロパンガスはLPガスとも呼ばれ、「Liquefied Petroleum Gas」の略称で、液化石油ガスのこと</mark>です。石油を精製する際に発生する副産物を主原料とし、常温では気体ですが圧力をかけることで液体状にしてボンベに充填し、各家庭に配送されます。</p>
<p>プロパンガスは石油系炭化水素を原料としており、主にプロパンとブタンという成分で構成されています。この性質を利用して、効率的に貯蔵・輸送することが可能になっており、日本全国どこでも供給できる利便性の高いエネルギー源として活用されています。</p>
<p><img decoding="async" loading="lazy" class="alignnone size-full wp-image-983" src="https://dsmart-ar-stg-s3-bucket.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/wp-content/uploads/2025/10/08153704/price_comparison2.jpg" alt="" width="660" height="440" /></p>
<h4>LPガスとプロパンガスの呼び方の違い</h4>
<table style="border-collapse: collapse; width: 100%;">
<tbody>
<tr>
<td style="width: 33.3333%;">呼び方</td>
<td style="width: 33.3333%;">使用場面</td>
<td style="width: 33.3333%;">説明</td>
</tr>
<tr>
<td style="width: 33.3333%;">LPガス</td>
<td style="width: 33.3333%;">業界・公的機関</td>
<td style="width: 33.3333%;">正式な名称として使用</td>
</tr>
<tr>
<td style="width: 33.3333%;">プロパンガス</td>
<td style="width: 33.3333%;">一般消費者</td>
<td style="width: 33.3333%;">主成分のプロパンから呼ばれる通称</td>
</tr>
<tr>
<td style="width: 33.3333%;">液化石油ガス</td>
<td style="width: 33.3333%;">法令・規格</td>
<td style="width: 33.3333%;">日本語での正式名称</td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p><mark>家庭用LPガスはJIS等でプロパン系成分が80%以上と定められており、基本的に同じもの</mark>を指しています。</p>
<h3>都市ガスとは？</h3>
<p><mark>都市ガスは、地下に埋設された配管網を通じて各家庭に供給される天然ガス</mark>です。主成分はメタンで、気体状態で供給されます。</p>
<h4>都市ガスの特徴</h4>
<ul style="list-style-type: disc;">
<li>導管供給方式による安定した供給</li>
<li>都市部中心の供給エリア（地域により未整備の場所もあり）</li>
<li>比較的透明性の高い料金体系（供給区域ごとの料金メニュー（自由料金・規制料金）が設定され、区域内は一律料金が原則）</li>
</ul>
<h3>料金構成の違い（基本料金／従量料金）</h3>
<p>両者とも料金構成は共通していますが、設定方法に大きな違いがあります。</p>
<h4>共通の料金構成</h4>
<ul>
<li>基本料金：ガスを使わなくても発生する固定費</li>
<li>従量料金：使用量に応じて発生する変動費</li>
</ul>
<p><mark>月額ガス料金 = 基本料金 + （従量単価 × 使用量）</mark></p>
<h4>料金規制と供給形態の比較</h4>
<table style="border-collapse: collapse; width: 100%;">
<tbody>
<tr>
<td style="width: 33.3333%;">項目</td>
<td style="width: 33.3333%;">プロパンガス（LPガス）</td>
<td style="width: 33.3333%;">都市ガス</td>
</tr>
<tr>
<td style="width: 33.3333%;">料金規制</td>
<td style="width: 33.3333%;">自由料金制</td>
<td style="width: 33.3333%;">原則自由料金（競争不十分地域は規制料金メニューあり）</td>
</tr>
<tr>
<td style="width: 33.3333%;">供給方式</td>
<td style="width: 33.3333%;">個別供給（ボンベ配送）</td>
<td style="width: 33.3333%;">導管供給（地下配管）</td>
</tr>
<tr>
<td style="width: 33.3333%;">発熱量</td>
<td style="width: 33.3333%;">約24,000kcal/m³</td>
<td style="width: 33.3333%;">約11,000kcal/m³</td>
</tr>
<tr>
<td style="width: 33.3333%;">供給エリア</td>
<td style="width: 33.3333%;">全国対応可能</td>
<td style="width: 33.3333%;">都市部中心</td>
</tr>
<tr>
<td style="width: 33.3333%;">地域格差</td>
<td style="width: 33.3333%;">大きい</td>
<td style="width: 33.3333%;">小さい</td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p>&nbsp;</p>
<p>重要な点として、<mark>プロパンガスは自由料金制のため、販売店が自由に価格を設定でき、同じ地域内でも販売店によって大きな料金格差が生じる</mark>ことがあります。プロパンガスは空気よりも重く、都市ガスは空気よりも軽いという比重の違いや、災害時の復旧は状況により異なりますが、LPガスは分散型供給の特性から戸別点検で復旧しやすいとされています。これらは安全面や災害対策において重要な特徴となっています。</p>
<h2>プロパンガスの平均料金</h2>
<p><img decoding="async" loading="lazy" class="alignnone size-full wp-image-984" src="https://dsmart-ar-stg-s3-bucket.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/wp-content/uploads/2025/10/08154920/price_comparison3.jpg" alt="" width="660" height="440" /></p>
<h3>全国平均料金（最新公的データ）</h3>
<p>石油情報センターによると、プロパンガスの全国平均料金は以下の通りです。</p>
<h4>全国平均料金（税込）</h4>
<ul>
<li>月額料金目安（10m³使用時）：9,207円</li>
</ul>
<p>※2025年6月時点での情報です。また、地域別の最新データは、公開時期に差が生じる場合があります。</p>
<p>参照元：<a href="https://oil-info.ieej.or.jp/price/price_ippan_lp_gusu.html?utm_source=chatgpt.com">石油情報センター</a></p>
<h3>料金差の目安（参考値）</h3>
<p>同じ地域内でも、プロパンガス料金には事業者による差があります。</p>
<p>一般的には、基本料金は1,500円～2,500円程度、従量単価は500円/m³～800円/m³程度とされています（目安値）。<br />
※実際の料金は契約内容や事業者によって異なります。<br />
この範囲内で試算すると、10m³使用時の月額差は約4,000円、年間では約48,000円になることもあります。</p>
<h3>季節による変動と注意点</h3>
<p>プロパンガス料金は以下の要因により変動します：</p>
<h4>変動要因</h4>
<ul>
<li>原油価格の変動：プロパンガスは石油製品のため連動</li>
<li>為替レートの変動：輸入依存のため円安・円高の影響</li>
<li>需給バランス：冬季は需要増加により価格上昇傾向</li>
</ul>
<p>注意すべきポイントとしては、国民生活センターへの相談では、<mark>料金改定の通知不足や値下げが遅いなどの事例</mark>が報告されていたり、<mark>契約書に料金変動条件が記載されていない</mark>ケースも報告されています。</p>
<h2>都市ガスとの料金比較</h2>
<h3>単価比較（m³換算）</h3>
<p>プロパンガスと都市ガスを正確に比較するには、<mark>熱量の違い</mark>を考慮する必要があります。</p>
<h4>熱量の比較</h4>
<ul>
<li>プロパンガス：約24,000kcal/m³</li>
<li>都市ガス：約11,000kcal/m³</li>
<li>換算比率：プロパンガス1m³ = 都市ガス約2.2m³の熱量</li>
</ul>
<h4>実質単価比較（同じ熱量あたり）</h4>
<ul>
<li>プロパンガス：<mark>約720円/m³</mark>（2025年6月時点の全国平均データから推定）</li>
<li>都市ガス：<mark>約210円/m³</mark>（全国平均都市ガス単価を熱量換算）</li>
<li><mark>差額：約510円/m³</mark></li>
</ul>
<p>※単価は全国平均値をもとにした目安であり、地域や事業者・契約内容によって大きく異なる場合があります。</p>
<h2>ガス料金が高くなる理由とその仕組み</h2>
<p><img decoding="async" loading="lazy" class="alignnone size-full wp-image-985" src="https://dsmart-ar-stg-s3-bucket.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/wp-content/uploads/2025/10/08155226/price_comparison4.jpg" alt="" width="660" height="440" /></p>
<h3>プロパンガスの自由料金制とは</h3>
<p><mark>プロパンガスが高い最大の理由は、自由料金制</mark>にあります。</p>
<h4>自由料金制の特徴</h4>
<ul>
<li>ガス会社が独自に料金設定</li>
<li>価格競争が働きにくい構造</li>
<li>料金の透明性が低い場合が多い</li>
<li>長期契約による料金固定が少ない</li>
</ul>
<h4>主な問題点</h4>
<ul>
<li>契約者への料金内訳の説明不足</li>
<li>値上げ時の事前通知不備</li>
<li>同一会社内でも顧客により料金差がある場合</li>
<li>実質的な地域独占状態（特に地方部）</li>
</ul>
<h3>流通構造と価格差の背景</h3>
<p>プロパンガスの複雑な流通構造が高料金の一因となっています。</p>
<h4>一般的な流通構造</h4>
<ol>
<li> 元売会社（大手石油会社など）</li>
<li>卸売会社（地域の中間業者）</li>
<li>小売会社（末端のガス会社）</li>
<li>消費者</li>
</ol>
<h4>価格上昇の主要因</h4>
<ul>
<li>多段階流通による中間マージンの積み重ね</li>
<li>配送コスト（ボンベ配送、交換作業）</li>
<li>設備維持費（ボンベ、調整器など）</li>
<li>地域独占的な供給体制による競争不足</li>
</ul>
<h3>公式事例から見る不透明な料金体系</h3>
<p>国民生活センターや消費者庁には、プロパンガス料金に関する多数の相談が寄せられています。よくある相談事例としては、「契約時より大幅に料金が上がった」「料金内訳の説明がない」「近所と比べて明らかに高い」「値下げ交渉に応じてもらえない」などがあります。</p>
<p>これらの事例は料金体系の不透明性を示しており、消費者が適正料金を判断できない状況を表しています。</p>
<h2>ガス料金を見直す3つの方法</h2>
<h3>契約書を確認して内容を把握</h3>
<p>まずは現在の契約内容を正確に把握することから始めましょう。確認すべき重要項目としては、下記が挙げられます。</p>
<ul>
<li>基本料金と従量単価の詳細</li>
<li>料金改定の条件とタイミング</li>
<li>契約期間と解約条件</li>
<li>設備の所有者（貸与契約かどうか）</li>
</ul>
<p>確認手順は</p>
<ol>
<li>契約書の再確認</li>
<li>検針票の詳細確認</li>
<li>ガス会社への問い合わせ</li>
</ol>
<p>契約書が見当たらない場合は、ガス会社に<mark>契約内容の書面での再交付</mark>を求めましょう。</p>
<h3>ガス会社を切り替える</h3>
<p>プロパンガスは自由料金制のため、<mark>ガス会社の切り替えが可能</mark>です。<br />
切り替えのメリットとしては、場合によっては月額で節約できる可能性もあります。</p>
<p>切り替え時の注意点は以下の通りです。</p>
<ul>
<li>現在の契約期間と解約条件を確認</li>
<li>設備の所有権（無償貸与設備がある場合の撤去費用）</li>
<li>新しいガス会社の信頼性</li>
</ul>
<p>などに注意しましょう。</p>
<p>近年注目されているのが、<mark>オンライン完結・直販型のガス会社</mark>です。これらの事業者は<mark>従来の多段階流通構造を見直し、中間業者を省いた直販方式により料金削減を実現</mark>しています。</p>
<p><img decoding="async" loading="lazy" class="alignnone size-full wp-image-986" src="https://dsmart-ar-stg-s3-bucket.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/wp-content/uploads/2025/10/08155534/price_comparison5.jpg" alt="" width="660" height="440" /></p>
<h4>従来型とオンライン完結型の比較</h4>
<table style="border-collapse: collapse; width: 100%; height: 120px;">
<tbody>
<tr style="height: 24px;">
<td style="width: 33.3333%; height: 24px;">特徴</td>
<td style="width: 33.3333%; height: 24px;">従来型</td>
<td style="width: 33.3333%; height: 24px;">オンライン完結・直販型</td>
</tr>
<tr style="height: 24px;">
<td style="width: 33.3333%; height: 24px;">料金シミュレーション</td>
<td style="width: 33.3333%; height: 24px;">訪問見積もり</td>
<td style="width: 33.3333%; height: 24px;">Webで簡単確認</td>
</tr>
<tr style="height: 24px;">
<td style="width: 33.3333%; height: 24px;">流通構造</td>
<td style="width: 33.3333%; height: 24px;">多段階流通</td>
<td style="width: 33.3333%; height: 24px;">中間業者省略の直販</td>
</tr>
<tr style="height: 24px;">
<td style="width: 33.3333%; height: 24px;">料金透明性</td>
<td style="width: 33.3333%; height: 24px;">不透明な場合が多い</td>
<td style="width: 33.3333%; height: 24px;">高い透明性</td>
</tr>
<tr style="height: 24px;">
<td style="width: 33.3333%; height: 24px;">手続き</td>
<td style="width: 33.3333%; height: 24px;">複雑</td>
<td style="width: 33.3333%; height: 24px;">簡素化</td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p>このような新しいタイプのガス会社は、Webでの料金シミュレーションが可能で、料金体系の透明性が高く、切り替え手続きも簡素化されているため、消費者にとって利便性の高いサービスを提供しています。</p>
<p>比較検討される際は、複数社の見積もりを取得し、**長期的な料金保証の内容**も確認することをおすすめします。</p>
<h3>使用量を減らす節約術（場所別）</h3>
<p>ガス会社の切り替えと並行して、使用量を減らす節約術も効果的です。</p>
<p>お風呂での節約術：</p>
<ul>
<li>シャワー時間を1分短縮（一般的な条件で約4〜5円の節約）</li>
<li>追い焚きより足し湯を活用</li>
<li>お風呂の蓋で保温効果を高める</li>
</ul>
<p>キッチンでの節約術：</p>
<ul>
<li>圧力鍋の活用で調理時間短縮</li>
<li>電子レンジとの使い分け</li>
<li>お湯の沸かし方を工夫（必要分だけ沸かす）</li>
</ul>
<p>給湯器の節約術：</p>
<ul>
<li>温度設定の最適化（38～40度に設定）</li>
<li>高効率給湯器への交換検討</li>
</ul>
<p>このような工夫をすることでガスの使用料を減らせますので、是非試してみてください。</p>
<h2>まとめ</h2>
<p>プロパンガス料金は自由料金制のため、ガス会社により大きな差があります。<br />
料金見直しの重要なポイントとして、まず平均料金や相場を知ることが見直しの第一歩となります。契約内容の把握と複数社比較が重要であり、使用量削減の節約術も併用すると効果的です。特に近年は、オンライン完結・直販型のガス会社が透明性の高い料金体系で注目を集めており、これらも選択肢として検討されることをおすすめします。</p>
<p>まずは料金シミュレーションで現在の料金が適正かチェックしてみることをおすすめします。適切な見直しにより、年間数万円の家計改善ができる可能性があります。</p>
<p>現在のガス料金が気になる方は、こちらの料金シミュレーションで簡単に比較検討ができます。数分で完了する簡単な入力で、具体的な節約効果をご確認いただけます。</p>
<p>__SIMULATION__​</p>


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<p>プロパンガスが値上がりし、使用量が去年と同じでも料金が高くなるケースが多くなっています。プロパンガスは火力が強く調理に適していることや、災害時の復旧が早いことなどのメリットから、これからも使いたいけれどガス代に不安を感じているという方もいらっしゃるのではないしょうか。</p>
<p>ガス代が値上がりしている理由は、輸入価格の高騰や円安など複数考えられます。値上げされてしまった場合、少しでも安く抑えるためにはどうすればよいでしょうか。</p>
<p>今回は値上がりの背景や、節約方法を詳しく解説していきます。<br />
※2023年10月時点</p>
<h2>値上げの理由は？</h2>
<p><img decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-233" src="https://dsmart-ar-prod-s3-bucket.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/wp-content/uploads/2023/12/25122504/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%91%E3%83%B3-%E3%82%AC%E3%82%B9-%E5%80%A4%E4%B8%8A%E3%81%92_%E5%80%A4%E4%B8%8A%E3%81%92%E3%81%AE%E7%90%86%E7%94%B1%E3%81%AF%EF%BC%9F.webp" alt="ガスが値上がりしている画像" width="100%" /></p>
<p>プロパンガスは火力が強く、災害時も復旧が早いと言われているためメリットも多いガスです。また、燃焼時のCO₂排出量も石油などに比べて少ないため、環境にやさしいエネルギーとして注目されています。</p>
<p>ただ、プロパンガス料金はたびたび値上がりします。ガス会社から料金値上げの通知が突然届いたら戸惑ってしまいますよね。なぜ値上げが起きるのでしょうか。それには原油価格の高騰や円安などいくつかの理由があります。ひとつずつ確認していきましょう。</p>
<h3>原油価格の高騰</h3>
<p>プロパンガスは原油から精製されますが、原油価格は近年上昇傾向にあります。産油国であるサウジアラビアなど中東諸国が減産を始めているためです。</p>
<p><mark>コロナ禍で落ち込んでいた石油の需要が回復してきたのに対して供給量が少ないため、原油の希少価値が高まり価格が高騰している状況です。</mark>これがプロパンガス値上げの大きな理由のひとつと言えます。</p>
<h3>為替レートの円安</h3>
<p>日本はプロパンガスの流通量の約75％を海外からの輸入に頼っています。残りの約25％は国内工場で原油から精製していますが、原油を輸入していることを考えれば、ほぼ100％を輸入していると言える状況です。その輸入価格に関わってくるのが為替レートです。</p>
<p><mark>円の価値が下がり為替レートが円安に傾くと輸入価格が上がるため、</mark>たとえば昨年と同じ量を購入するにもさらにお金がかかります。2023年10月末時点で為替レートは1ドル150円前後です。為替レートは日々変動していますが、近年円安傾向が続いています。</p>
<h3>供給不足のしわよせ</h3>
<p>主要産油国のひとつであるロシア情勢も原因のひとつと言えるでしょう。<mark>ウクライナ侵攻を受け、石油の供給不安や供給減少への懸念が出ています。</mark></p>
<p>また、ロシアは特にヨーロッパに対し天然ガスを多く輸出していましたが、ウクライナ侵攻への経済制裁として供給量が絞られました。</p>
<p>そのため、ヨーロッパから天然ガスの代替品としてプロパンガスの需要が高まっています。上記のとおり原油は減産されているなか、さらに需要が増え値上げにつながっていると考えられます。</p>
<h3>流通経路</h3>
<p>プロパンガスは、消費者に届くまでに複数の業者が関与します。大きく分けて、プロパンガスの輸入や生産を担う「元売業者」と、プロパンガスをボンベに充填する「卸売業者」、消費者にプロパンガスを販売する「小売業者」の3種類です。大多数のガス会社は小売業者にあたります。</p>
<p>それぞれの業者間で売買が発生しているため、<mark>各業者の利益分が加算されて、消費者に届くまでにコストがかさみます。</mark></p>
<p>プロパンガスとよく比較される都市ガスは天然ガスを主成分としており、地中に埋められたガス導管を使って各家庭まで運ばれるため、関わる業者が少なくなります。そのためプロパンガスに比べてコストが抑えられる傾向にあります。</p>
<h3>経営事情</h3>
<p>プロパンガスはボンベを消費者宅へ配達する個別配送が主体で、配送費がかかります。<mark>原油価格が高騰するということは、ガソリンなどの配送コストも上昇します。</mark></p>
<p>加えて、働き手不足による人件費の上昇など経営コストも上がっており、その分価格に転嫁されていることがあります。また、オール電化の普及や少子化による世帯数の減少などにより、プロパンガス利用者は減少傾向です。売上が低下したガス会社が料金を値上げすることも考えられます。</p>
<h2>そもそも料金のしくみはどうなっている？</h2>
<p><img decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-234" src="https://dsmart-ar-prod-s3-bucket.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/wp-content/uploads/2023/12/25122557/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%91%E3%83%B3-%E3%82%AC%E3%82%B9-%E5%80%A4%E4%B8%8A%E3%81%92_%E3%81%9D%E3%82%82%E3%81%9D%E3%82%82%E6%96%99%E9%87%91%E3%81%AE%E3%81%97%E3%81%8F%E3%81%BF%E3%81%AF%E3%81%A9%E3%81%86%E3%81%AA%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%EF%BC%9F.webp" alt="コンロで鍋に火をつけている画像" width="100%" /></p>
<p>実は、プロパンガス料金は販売するガス会社や地域ごとに異なります。さらに多くの場合、基本料金と従量料金の「二部料金制」で、一見何がどの料金かわかりにくいこともあります。プロパンガスの料金がどのように決まるのか、主な料金体系を解説していきます。</p>
<h3>プロパンガス料金は「自由料金制」である</h3>
<p>プロパンガスの料金は、消費者にプロパンガスを販売しているガス会社が決定しています。これはプロパンガスが自由料金制であるためです。そのため同じガス会社であっても各家庭で違う料金になっていることもあります。ガス会社が自由に料金を設定していいので、値上げもガス会社によって自由に行えるということです。販売事業登録を行えばどこでもプロパンガスを販売することができます。</p>
<h3>プロパンガス料金は「基本料金」と「従量料金」で決まる</h3>
<p>プロパンガスを販売するガス会社の多くは「二部料金制」を採用しています。二部料金制とは、「基本料金」と「従量料金」の2つの料金を足し合わせて請求額を算出する料金制度です。自由料金制は、このどちらの料金もガス会社の判断で決められます。</p>
<h4>基本料金</h4>
<p>基本料金は、毎月かかる固定費のことです。たとえガスを全く使用しない月があっても発生します。ボンベやメーターなど設備の維持や管理費用、検針にかかる費用が含まれています。</p>
<h4>従量料金</h4>
<p>従量料金はガスの使用量に合わせてかかる料金のことです。1㎥あたりいくらと設定されており、ガスの使用量×従量単価で計算します。使用量に応じて料金が決まるので毎月料金が変わる変動費です。冬場など使用量が多い月は従量料金が高くなります。</p>
<p><mark>季節による料金変動や、同居人数による料金の違いなどは以下の記事に詳しくまとめています。より詳しく理解したい、という方はこちらもあわせて読んでみてください。</mark></p>
<p>__ARTICLE_168__</p>
<h2>値上げが正当か確認しよう</h2>
<p>プロパンガスは自由料金制のため各ガス会社が料金を決めています。そのため相場より高くしたり、不透明な値上げをしたりするガス会社も少なくありません。また二部料金制の他にも、三部料金制やスライド制など料金体系が複数あり、消費者に対して料金設定が複雑でわかりにくいという状況です。</p>
<p>そのためガス会社から値上げの通知があったときに、本当にその値上げが正当な理由によるものか不安になってしまうこともあるかもしれません。値上げの通知があったときは必ず値上げの理由を確認することが大事です。今後も値上げは続くのかも含め、対処法を確認していきましょう。</p>
<h3>今後も値下げは期待できず</h3>
<p>上記のとおり、現在も原油価格の高騰や円安は続いているため、プロパンガス料金も高止まりし続けることが予想されます。自由料金制ということは値下げすることもできるのですが、プロパンガス業界ではガス会社同士の競争がほとんどないため、値上げはあっても値下げはめったにないと考えられます。</p>
<h3>拒否は難しいが交渉は可</h3>
<p>ガス会社から値上げの通知が来た場合、拒否することは難しいと考えた方が良いでしょう。特にアパートやマンションの場合は大家さんがガス会社を決定しており、自分の部屋だけ別会社にすることはできません。</p>
<p>どうしても納得がいかない場合は、拒否ではなく交渉をするのが良いでしょう。料金の内訳や値上げの理由を聞いても良いですが、内容理解が難しい可能性も大いにあります。その場合は、「値上げをするならガス会社を切り替えます」と言って交渉してみるのも手です。</p>
<p>また、2017年の液化石油ガス法の改正によって、プロパンガス料金の値上げをする場合、1か月前に顧客に通達することが義務付けられています。書面での事前通知がない場合は違法なので、突然の値上げがあった場合は事前通知の有無を必ず確認しましょう。</p>
<h3>地域の平均価格を確認する</h3>
<p>値上げの通知があったりガス料金が高いと思ったりした際は、住んでいる地域の使用量ごとの料金の目安を確認すると良いでしょう。一般財団法人日本エネルギー経済研究所石油情報センター(※1)で地域別の基本料金などが確認できます。こちらに記載されている価格よりも高いガス料金を請求されている場合は、割高な可能性があります。</p>
<p>また、経済産業省の公表している「家庭用のプロパンガス小売価格の推移」※2を見ると、価格は現在(2023年10月)、ほぼ横ばいです。値上げ幅がかなり大きい場合や相場より明らかに高い場合は、ガス会社に値上げの理由をしっかり確認する方が良いでしょう。</p>
<p>※1参考：<a href="https://oil-info.ieej.or.jp/price/price_ippan_lp_gusu.html" target="_blank" rel="noopener">一般財団法人日本エネルギー経済研究所石油情報センター</a><br />
※2参考：<a href="https://www.enecho.meti.go.jp/statistics/petroleum_and_lpgas/pl008/" target="_blank" rel="noopener">経済産業省資源エネルギー庁　LPガス価格調査</a></p>
<h2>料金を安く抑えるには</h2>
<p><img decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-235" src="https://dsmart-ar-prod-s3-bucket.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/wp-content/uploads/2023/12/25122654/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%91%E3%83%B3-%E3%82%AC%E3%82%B9-%E5%80%A4%E4%B8%8A%E3%81%92_%E6%96%99%E9%87%91%E3%82%92%E5%AE%89%E3%81%8F%E6%8A%91%E3%81%88%E3%82%8B%E3%81%AB%E3%81%AF.webp" alt="財布を見ながら悩む女性の画像" width="100%" /></p>
<p>値上げはあっても、さまざまな事情からプロパンガスを選択したい場合もあるでしょう。その場合は、節約方法を考えてみることをおすすめします。また補助金が出るかを確認するのも一案です。少しでも安くしたいという人にむけて料金を安く抑える方法を詳しく紹介します。</p>
<h3>使用場所ごとの節約術</h3>
<p>まずは、現在の使い方を見直して、使いすぎていたり無駄があったりしないかを確認しましょう。生活の中でガスをたくさん使うのは風呂場とキッチンです。ガス式の暖房を使っている場合、冬場はリビングでの使用も多くなるでしょう。使用場所ごとに節約方法や適切な使い方を紹介します。</p>
<h4>風呂場</h4>
<p>たくさんの水を沸かすことは多くのガスを消費します。特に寒い季節はお湯が冷める前にすぐに入ることが肝心です。追い焚きをできるだけ減らすことで節約につながります。例えばお湯を沸かした同日に追い焚きをした場合、1回につき約32円のガス料金が掛かります。<mark>もし1日1回追い焚きを減らせば、年間で約11,680円の節約につながります。</mark></p>
<p>シャワーの場合も、頭や体を洗う際などお湯を出しっぱなしにしないように注意しましょう。40℃の湯の場合、1日1分シャワーを短くするだけで年間で約2,128円が節約できます。さらにシャワーヘッドを交換するなどの対策は、水道代の節約にもなります。</p>
<h4>キッチン</h4>
<p>料理をするとき、ガスの火力はIHとは比べ物にならないほどの威力を発揮します。しかし、コンロの火力は鍋底やフライパンから火がはみ出てしまうと、ガス代の無駄につながってしまいます。ほかにも、以下のような工夫でガスの使用時間を短くできます。</p>
<ul>
<li>野菜の下茹でなど下ごしらえで電子レンジを活用する</li>
<li>フライパンや鍋を使うときは必ず水気をふき取る</li>
<li>長時間火にかける場合はこまめに蓋をしたり、余熱を活用する</li>
</ul>
<p>このようにいつもの料理過程でも少し気を付けたり、ひと手間加えたりすることでガス代の節約につながります。</p>
<h4>リビング</h4>
<p>リビングで使うガス暖房器具として代表的なものはガスファンヒーターとガス温水式の床暖房です。<br />
室温は20℃に設定するのがおすすめです。部屋にいる時間はなるべく暖かい服装をして暖房の設定温度を下げるのも良いでしょう。必要なときだけつけ、タイマーを使い消し忘れを防ぎましょう。</p>
<p>20℃の設定で1日1時間運転を止めた場合、ガスファンヒーターの場合、年間でガス12.68㎥の使用量の節約につながり、約2,050円カットできます。ガスファンヒーターのフィルターはこまめに掃除することを忘れないようにしましょう。</p>
<p>ほかにもガスの節約方法は存在します。まだ詳しく知りたいという方は、こちらの記事もご覧ください。</p>
<p>__ARTICLE_156__</p>
<h3>自治体による補助金</h3>
<p>プロパンガスの販売事業者に対して自治体から補助金が出ている場合があります。2023年内の取り組みを確認してみましょう。</p>
<p>● 例①東京都<br />
都内の家庭や飲食店等の業務用としてプロパンガスを利用している方を対象として、各月1,000円を3か月分、最大3,000円分が使用料金から差し引かれます。<br />
※適用対象：2023年7月分～9月分（8月～10月検針）の使用料金<br />
※参考：<a href="https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/safety/gas/lpgas/hojo.html" target="_blank" rel="noopener">東京都環境局　家庭等に対するLPガス価格高騰緊急対策事業</a></p>
<p>● 例②埼玉県<br />
県内でプロパンガスを利用している家庭等を対象として、各ガス会社の請求を通じて1世帯あたり2,500円の補助を実施します。<br />
※適用対象：2023年8月～10月検針の使用料金<br />
※参考：<a href="https://www.pref.saitama.lg.jp/a0403/news/page/20230613.html" target="_blank" rel="noopener">埼玉県LPガス料金負担軽減補助事業について</a></p>
<p>自治体で補助金額やしくみ、実施期間などは異なります。2024年以降の補助制度については、住んでいる地域のサイトなどを調べてみてください。</p>
<h3>ガス会社を変更する</h3>
<p>確実にガス料金を安くしたいと考える場合は、ガス会社を乗り換えてしまうことがおすすめです。例えば<a href="https://dsmart.co.jp/" target="_blank" rel="noopener">Dsmart Energy</a>では年間1万円以上の節約につながった事例も存在します。</p>
<p><img decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-236" src="https://dsmart-ar-prod-s3-bucket.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/wp-content/uploads/2023/12/25122802/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%91%E3%83%B3-%E3%82%AC%E3%82%B9-%E5%80%A4%E4%B8%8A%E3%81%92_DsmartEnergy%E3%81%AB%E4%B9%97%E3%82%8A%E6%8F%9B%E3%81%88%E3%81%9F%E5%A0%B4%E5%90%88%E3%81%AE%E3%82%AC%E3%82%B9%E4%BB%A3%E5%89%8A%E6%B8%9B%E4%BA%8B%E4%BE%8B.webp" alt="ガス代削減事例の画像" width="100%" /></p>
<p>マンションやアパートの場合は変更が難しいですが、戸建ての場合は基本的に自由にガス会社を乗り換えることが可能です。地域の各ガス会社の料金を比較し、より良い業者があれば最短２週間で乗り換えることができます。</p>
<p>ガス会社を選ぶときには、料金制度や内訳を公表していないガス会社は避けるようにしましょう。値上げをする際の通知や内容開示についても事前に確認しておくと安心です。また、今のガス会社との間に最低契約年数の設定があり、その期間内にガス会社を変更する場合は違約金が発生する可能性が高いので注意が必要です。</p>
<p>今のガス会社の料金が適正なのか、まずは料金シミュレーションで調べてみましょう。</p>
<p><code>__SIMULATION__</code></p>
<h2>まとめ</h2>
<p>プロパンガスの値上げの理由には複数の背景があります。プロパンガスの料金はガス会社により違います。値上げはガス会社の裁量で行われるため、値上げの理由に透明性があるか見極めることが大切です。</p>
<p>また、補助金などで一時的に安く抑えられないか確認したりガス会社の変更を検討したりするのも良いでしょう。</p>


プロパンガス値上げの理由は？今後の見通しや安く抑える方法を解説。プロパンガス料金を安くお得に節約するならDsmart Energy。

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プロパン-ガス-値上げ_アイキャッチ

シミュレーション

値上げ

安く

節約方法

<p>家計の見直しや引っ越しのタイミングで、ガス契約の見直しをしたいと考える方は多いのではないでしょうか。ガスにはプロパンガスと都市ガスがあり、それぞれ特徴や料金に違いがあります。<br />
この記事では、プロパンガスと都市ガスのそれぞれの特徴やメリット・デメリットをわかりやすく解説します。これから切り替えや変更を検討している方はぜひ参考にしてください。</p>
<h2>プロパンガスと都市ガスの違いを詳しく解説</h2>
<p><img decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-182" src="https://dsmart-ar-prod-s3-bucket.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/wp-content/uploads/2023/12/22115303/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%91%E3%83%B3-%E3%82%AC%E3%82%B9-%E4%BC%9A%E7%A4%BE-%E5%A4%89%E6%9B%B4_%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%83%E3%83%81%E7%94%BB%E5%83%8F.webp" alt="ガスコンロとガス栓の画像" width="100%" /></p>
<p>全国の家庭で使用されているガスのほとんどは、プロパンガスか都市ガスです。プロパンガスと都市ガスでは、成分の違いや供給方法、料金に大きな違いがあります。ここでは、プロパンガスと都市ガスの3つの違いを具体的に解説します。</p>
<table style="border-collapse: collapse; width: 100%;">
<tbody>
<tr>
<td style="width: 25%;"></td>
<td style="width: 25%;">成分</td>
<td style="width: 25%;">供給方法</td>
<td style="width: 25%;">料金</td>
</tr>
<tr>
<td style="width: 25%;">プロパンガス</td>
<td style="width: 25%;"> 液化石油ガス（LPG）</td>
<td style="width: 25%;">ガスボンベの配置</td>
<td style="width: 25%;">以前から自由料金制</td>
</tr>
<tr>
<td style="width: 25%;">都市ガス</td>
<td style="width: 25%;">液化天然ガス（LNG）</td>
<td style="width: 25%;">ガス管を通じて供給</td>
<td style="width: 25%;"> 2017年4月に市場自由化</td>
</tr>
</tbody>
</table>
<h3>成分の違い</h3>
<p><mark>プロパンガスの原料は、プロパン・ブタンが主成分の液化石油ガス（LPG）です。</mark>液化石油ガス（LPG）は、以前はUAEやサウジアラビアからの輸入が多くの割合を占めていました。現在は、アメリカで採掘できるシェールガスの輸入が大半を占めています。プロパンガスは空気より重く、ガス漏れした場合は足元に溜まります。そのため、ガス漏れ警報器は床に近い位置に取り付けます。</p>
<p>一方、<mark>都市ガスはメタンが主成分の液化天然ガスです。</mark>日本で使用される液化天然ガス（LNG）は、オーストラリアからの輸入が大半です。都市ガスは空気より軽く、ガス漏れした場合は天井に溜まります。そのため、ガス漏れ警報器はキッチンの上部などに取り付けます。</p>
<h3>供給方法の違い</h3>
<p>プロパンガスと都市ガスの違いで思い浮かぶのは、ガスボンベの有無ではないでしょうか。プロパンガスは、ガス会社がガスが入ったボンベを各家庭の軒先に配送・設置します。定期的にボンベの交換が必要なものの、都市ガス導管のない人口の少ない地方の市町村まで全国各地に供給が可能です。</p>
<p>一方、都市ガスは、地下のガス管を通じて各家庭に供給されます。ガス管を設置するためには莫大な工事費用がかかり、人口が多い地域でないと費用を回収できません。そのため「都市ガス」という名前のとおり、主に人口が密集している都市部で供給されています。</p>
<h3>料金の違い</h3>
<p>プロパンガスと都市ガスは、もともと料金制度が異なっていました。<mark>プロパンガスの販売料金は規制がなく自由料金制です。</mark>ガス会社が自由に料金を設定していることから、<mark>同じプロパンガスでも会社によって料金が大きく違います。</mark></p>
<p>一方、都市ガスの料金は、2017年4月に市場自由化されました。それまでは「規制料金」で、政府の認可が必要でした。現在は、プロパンガスと同じくガス会社が自由に料金を設定できます。料金が自由化されたものの、参入した都市ガス事業者が限定的なのが実態です。</p>
<p>プロパンガスと都市ガスの料金を比べると、都市ガスの方が安い傾向にあります。理由には、ボンベを配送する人件費などのコストがかからない点が挙げられます。居住地域によるものの、ガス代を節約するなら都市ガスの方がお得な場合もあるようです。</p>
<h2>プロパンガスと都市ガスのメリット・デメリットを比較</h2>
<p><img decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-202" src="https://dsmart-ar-prod-s3-bucket.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/wp-content/uploads/2023/12/22150845/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%91%E3%83%B3-%E3%82%AC%E3%82%B9-%E9%83%BD%E5%B8%82-%E3%82%AC%E3%82%B9-%E9%81%95%E3%81%84_%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%91%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%82%B9%E3%81%A8%E9%83%BD%E5%B8%82%E3%82%AC%E3%82%B9%E3%81%AE%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%88%E3%82%92%E6%AF%94%E8%BC%83.webp" alt="作業服を着た笑顔の男性と女性の画像" width="100%" /></p>
<p>「プロパンガスの料金は高い」というイメージを持っている方は、プロパンガスの契約をデメリットに思うかもしれません。<br />
料金については、<mark>ガス会社を変更すると出費を抑えられるケースもあります。</mark>ここでは、料金以外にもプロパンガスと都市ガスのメリットとデメリットをお伝えします。どちらが自分のライフスタイルに合ったエネルギーか参考にしてください。</p>
<table style="border-collapse: collapse; width: 100%;">
<tbody>
<tr>
<td style="width: 33.3333%;"></td>
<td style="width: 33.3333%;">メリット</td>
<td style="width: 33.3333%;"> デメリット</td>
</tr>
<tr>
<td style="width: 33.3333%;">プロパンガス</td>
<td style="width: 33.3333%;">・災害時の復旧が早い<br />
・利用可能エリアが広い</td>
<td style="width: 33.3333%;">・料金が高い傾向にある<br />
・容器設置スペースが必要</td>
</tr>
<tr>
<td style="width: 33.3333%;">都市ガス</td>
<td style="width: 33.3333%;">・料金が安い傾向にある<br />
・安定した供給が可能<br />
・省スペース</td>
<td style="width: 33.3333%;">・災害時の復旧に時間がかかる<br />
・利用できないエリアがある</td>
</tr>
</tbody>
</table>
<h3>プロパンガスのメリット・デメリット</h3>
<p>プロパンガスの料金は高い傾向にあるため、プロパンガスのメリットがわからないという方も多いのではないでしょうか。プロパンガスが都市ガスより高い理由は、設備や価格設定に違いがありますが、料金が高くても、<mark>多くのメリットがあるエネルギーでもあります。</mark>ここでは、プロパンガスのメリットとデメリットを見ていきましょう。</p>
<h4>メリット</h4>
<p>プロパンガスには、どのようなすぐれた点があるのでしょうか。</p>
<p><strong>・災害時の復旧が早い</strong></p>
<p>プロパンガスは、ボンベからガス配管で各家庭に供給されているため、<mark>破損した部品の交換ができれば早くに復旧が可能です。</mark></p>
<p>また、プロパンガスは通常2本セットで設置されるため、常に予備がキープされている状態です。被災の影響でボンベの配送が遅れたとしても、50kgのボンベ1本には<mark>1ヶ月～2ヶ月分のガスが入っているのでライフラインが止まることはありません。</mark></p>
<p><strong>・利用可能エリアが広い</strong></p>
<p><mark>ガスメーターやガス配管さえあれば全国どこでも利用が可能です。</mark>人口が少ない山奥や離島など、どこへでもガスを届けることができます。また、屋台などの屋外でも利用でき、可搬性が高いといえるでしょう。</p>
<h4>デメリット</h4>
<p>次に、プロパンガスにはどのようなデメリットがあるのでしょうか。</p>
<p><strong>・料金が高い</strong></p>
<p>都市ガスと比較すると、<mark>ガス料金は割高です。</mark>ガス会社によって料金は大きく異なり、物件の種類によっても違います。特に賃貸物件の場合は設備費用などがガス代に上乗せされているケースがあります。</p>
<p><strong>・容器設置スペースが必要</strong></p>
<p>プロパンガスの設置場所には、ガス給湯器や室外機などの火気から離さないといけないなどの基準が存在します。<mark>自宅に基準を満たせる場所があるか、ガス会社に相談をして確認しましょう。</mark></p>
<h4>こんなご家庭におすすめ</h4>
<p>一般的には、ガス料金が安いという理由で都市ガスを選択する方が多いかもしれません。しかし、<mark>防災意識が高く常に準備をしておきたいご家庭にとっては、プロパンガスがおすすめです。</mark>災害時の復旧も早いので、とても頼りになります。</p>
<p>都市ガスからプロパンガスに変更する場合は、ボンベの設置スペースの確認など、物件の状況を確認してから検討しましょう。</p>
<h3>都市ガスのメリット・デメリット</h3>
<p>都市ガスの料金は、プロパンガスに比べると安い傾向にあり人口の多い都市部で供給されています。料金が低いというだけではなく、ほかにも都市ガスならではの特徴があります。</p>
<p>ここでは、都市ガスのメリットとデメリットを解説します。</p>
<h4>メリット</h4>
<p>都市ガスには、どのようなメリットがあるのでしょうか。</p>
<p><strong>・ ガス料金が安い</strong><br />
プロパンガスは、ボンベを配送するときに運搬コストや人件費がかかります。都市ガスは、ガス管が通っていれば人件費などの<mark>ランニングコストがかからないため低価格な傾向にあります。</mark></p>
<p><strong>・ 安定した供給が可能</strong><br />
東京ガスでは、4つの基地において液化天然ガスを製造し、<mark>安定した供給を実現しています。</mark></p>
<p><strong>・ 省スペース</strong><br />
プロパンガスは、ボンベの設置場所が必要なうえ、搬入搬出のときのルートを確保しなければなりません。一方、<mark>都市ガスはボンベの設置が不要で空いたスペースを有効活用できます。</mark></p>
<h4>デメリット</h4>
<p>次に、都市ガスのデメリットを見ていきましょう。</p>
<p><strong>・ 災害時の復旧に時間がかかる</strong><br />
災害時、地下にある配管・導管が壊れてしまった場合は、<mark>復旧作業に時間がかかります。</mark>すべてのガス管を検査して、安全を確認してからガスを通すため、点検や工事に時間がかかるでしょう。</p>
<p><strong>・ 利用できないエリアがある</strong><br />
<mark>都市ガスは、供給エリアが限られています。</mark>主に、地下にガス導管が張り巡らされている都市部で利用でき、人口が少ない地域には普及が進んでいない状況です。</p>
<h4>こんなご家庭におすすめ</h4>
<p><mark>都市ガスの利用は、ガス料金を抑えたい、外にボンベを置きたくないという方におすすめです。</mark>プロパンガスより都市ガスの方が毎月の光熱費の節約を実感できるでしょう。ただし、実際に利用できるかはお住まいのエリアによって変わります。予め供給エリアを調べておきましょう。</p>
<h2>プロパンガス・都市ガスの料金の仕組み</h2>
<p><img decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-203" src="https://dsmart-ar-prod-s3-bucket.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/wp-content/uploads/2023/12/22150956/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%91%E3%83%B3-%E3%82%AC%E3%82%B9-%E9%83%BD%E5%B8%82-%E3%82%AC%E3%82%B9-%E9%81%95%E3%81%84_%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%91%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%82%B9%E3%83%BB%E9%83%BD%E5%B8%82%E3%82%AC%E3%82%B9%E3%81%AE%E6%96%99%E9%87%91%E3%81%AE%E4%BB%95%E7%B5%84%E3%81%BF.webp" alt="ガス代の領収書の画像" width="100%" /></p>
<p>「ガス代が高いな」「節約したいな」と思う方は多くても、ガス代の内訳やどのようにガス代が決まるのか、理解している方は少ないのではないでしょうか。ここでは、プロパンガスと都市ガスの料金の仕組みがよくわからない方のために、料金システムや計算方法についてお伝えします。</p>
<h3>プロパンガスの料金システム</h3>
<p>プロパンガスの料金システムは、<mark>「二部料金制」「三部料金制」を採用している会社があります。</mark>基本料金とガスの使用量に応じて加算される従量料金があり、三部料金制の場合は、基本料金と従量料金に加え、設備利用等料金があります。プロパンガスの基本料金には、何が含まれているのか詳しく見ていきましょう。</p>
<h4>基本料金</h4>
<p>プロパンガスの基本料金は、<mark>ガスの使用量にかかわらず固定されています。</mark>「二部料金制」を採用しているガス会社では、プロパンガスを供給するための設備維持や管理にかかる費用が含まれています。ガスメーターや、高圧ホースのほか、検針費用、点検、事務手数料などの費用が主な内訳です。</p>
<p><mark>「三部料金制」を採用している場合、設備利用料が基本料金に含まれていません。</mark>二部料金制の基本料金に含まれている設備利用料が、別枠として扱われています。</p>
<h4>計算方法</h4>
<p>プロパンガスの料金体系で、多くのガス会社に採用されているのは<mark>二部料金制</mark>です。<mark>毎月一定額の「基本料金」と、使用量に応じてかかる「従量料金」を合計した金額です。</mark>基本料金は毎月固定で、従量料金はガスの使用量により単価が変わってきます。</p>
<div style="padding: 24px 24px 0; margin-bottom: 24px; border: 1px solid #333333;">
<p>毎月のガス料金＝基本料金＋従量料金（使用量×従量単価）</p>
</div>
<p>たとえば、基本料金が1,500円で、従量料金が0〜10㎥で580円、10㎥を超えて20㎥まで550円とします。1ヶ月のガスの使用量が18㎥だった場合の計算方法は以下のとおりです。</p>
<div style="padding: 24px 24px 0; margin-bottom: 24px; border: 1px solid #333333;">
<p>ガス料金＝1,500円＋（10㎥×580円＋8㎥×550円）＝11,700円</p>
</div>
<p>プロパンガス料金の計算方法については、こちらの記事でも詳しく書いていますので、ぜひ参考にしてください。</p>
<p>__ARTICLE_152__</p>
<h3>都市ガスの料金システム</h3>
<p><mark>都市ガスの料金も、基本料金＋従量料金の「二部料金制」で算出します。</mark>都市ガスは、2017年に料金が自由化されるまで「規制料金制」で国の許可を得てガス料金を設定していました。</p>
<p>規制料金制だった背景や、自由化してから新しく参入したガス会社が少ない理由もあり、価格競争は激しくありません。自由化されてからは、電気とセットにするとお得な料金プランを提供しているところもあるものの、プロパンガスほど会社によって料金が大きく異なることは無いでしょう。</p>
<h2>プロパンガスしか選べない場合はどうやってガス代を抑える？</h2>
<p>都市ガスは主に人口の多い都市部でしか供給されておらず、居住地域によってはプロパンガスしか選べないエリアもあります。「ガス料金を節約したいのに都市ガスを利用できないなんて…」と残念な気持ちになりますよね。</p>
<p>しかし、プロパンガスしか選べなくても日々の生活の工夫次第でガス料金を節約する方法はいくつかあります。</p>
<ul>
<li>浴槽の追い焚き回数を減らす</li>
<li>お風呂のお湯の設定温度を下げる</li>
<li>浴槽にためるお湯の量を減らす</li>
<li>調理するときの火力を鍋の大きさに合わせる</li>
<li>圧力鍋などを活用してコンロの使用時間を減らす</li>
</ul>
<p>日々コツコツと節約の工夫する以外にガス料金を抑えたい場合は、<mark>今よりも安い料金設定のガス会社に切り替える方法が最も効果的でしょう。</mark>ガス会社によってはさまざまなプランが用意されており、電気とセットで契約すると割引が適用されるなどのおトクなプランを提供しているガス会社もあります。</p>
<p>プロパンガスしか選べない地域にお住まいの方は、ガスの使い方を見直してみてはいかがでしょうか。ガス会社の料金やサービス内容などを比較して、自分のライフスタイルにあったガス会社を選ぶのもおすすめです。</p>
<p>__ARTICLE_156__</p>
<h2>まとめ</h2>
<p>この記事では、プロパンガスと都市ガスのそれぞれの特徴や料金の違い、メリット・デメリットについて解説しました。自分の家庭にはどちらのほうが向いているか、違いを比較してライフスタイルに合った方を選んでくださいね。</p>
<p>現在利用しているガスの種類を変更する場合は、工事が必要になるなど注意事項もあります。しっかりと確認して、引っ越しや新築のタイミングにあわせて検討しましょう。</p>


プロパンガスと都市ガスの違いを徹底解説！節約するならどっち？。プロパンガス料金を安くお得に節約するならDsmart Energy。

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