- 公開日 : 2023年12月21日
- 更新日 : 2024年1月22日
プロパンガス料金の計算方法とは?ガス料金の仕組みについても解説!
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「月々のガス代を見直したい!」
「そもそもガス代はどのように計算されているの?」
このように考えている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、プロパンガスの料金体系や計算方法について分かりやすく解説していきます。少しでもガス料金を節約したい方は、ぜひ参考にしてみてください。
自宅のプロパンガスはどの計算タイプ?チェック方法を解説
実は、プロパンガスの料金体系は1つではありません。詳しくは後述しますが、二部料金制・三部料金制・最低責任使用料金制など、複数の計算方法が存在します。
ガス会社によって採用している料金体系は異なりますので、まずは、ご自宅のガス契約がどのような内容となっているのかをチェックしてみましょう。
最も簡単な確認方法は、検針票を確認することです。
検針票とは、ガスメーターの記録に基づいて、直近約1ヶ月間のガス使用量やガス料金などが記された明細書のことです。「LPガス検針・請求書」「検針結果のお知らせ」など、業者ごとに名称は異なりますが、基本的な内容は同じです。
そしてチェックすべきは「請求予定金額(ご使用料金)」の項目です。「ガス料金総額の内訳」が記載されているので、どの計算方法が適用されているのかを確認することができます。
例えば、内訳欄に「基本料金」と「従量料金」しか記載されていなければ、二部料金制が適用されていることになります。内訳欄に「基本料金」「従量料金」「設備使用料」の3つが記載されている場合は、三部料金制だと判断できるでしょう。
【計算方法①】プロパンガス料金のベースとなる料金体系
上述の通り、プロパンガスの料金体系は、主に以下の3種類に分けられます。
- 二部料金制
- 三部料金制
- 最低責任使用料金制
順に解説していきますので、ぜひ頭に入れておきましょう。
二部料金制
概要
二部料金制とは、「基本料金」と「従量料金」の二部に分かれて計算される料金体系です。最も一般的な料金体系であり、多くのご家庭では二部料金制が該当しています。
検針票の「請求予定金額(ご使用料金)」を見たときに、内訳が「基本料金」と「従量料金」のみになっていれば、二部料金制が適用されていると判断してください。
計算方法
二部料金制の計算方法は、以下の通りです。
月々のガス料金 = 基本料金 + 従量料金
= 基本料金 +(従量単価×使用量)
基本料金とは、毎月定額でかかる料金のことです。
一方で従量料金とは、毎月のガス使用量に応じて支払う料金のことです。基本的には、「従量単価」×「使用量(㎥)」で計算されます。
計算例①
上記の画像を見てみましょう。
記載の通り、基本料金は1,500円です。
ガス使用量は9.3㎥なので、下段に掲載されている「区分別単位料金表(原料費調整額含む)」を確認すると、「区画A(0.0㎥~10.0㎥)」であることが分かります。
よって、今月の従量単価は550円になります。これに基づくと、従量料金は「550円 × 9.3㎥ = 5,115円」と計算されます。
合計すると、ガス料金は「1,500円 + 5,115円」となり、消費税528円を加えて、総額7,143円が請求されています。
計算例②
上記の例は単純な計算でしたが、区分別単位料金表の区画をまたぐときは少しだけ複雑です。
上記の区分別単位料金表をベースに、使用量が15㎥だった場合を見てみましょう。
まず15㎥は「区画B(10.1㎥~20.0㎥)」の範囲に該当します。区画Bは10.1㎥を超えた段階から料金が530円になるという意味になるので、10㎥までは区画Aの料金である550円が適用されます。
よって、15㎥使用した際の従量料金は「(550円×10㎥)+(530円×5㎥)=8,150円」と計算されます。
三部料金制
概要
三部料金制とは、「基本料金」と「従量料金」に、「設備利用料金」を加えた料金体系です。
設備利用料金とは、簡単に言えば、ガス業者が所有している設備の利用料・レンタル料のことです。具体的には、ガス機器の貸与料などが含まれます。
実は、二部料金制の場合、設備利用料金は基本料金に含まれています。一方で、三部料金制の場合は、基本料金と設備利用料金を別立てされており、より透明性の高い請求内容と言えます。そのため、一見、三部料金制の方が高額になりそうですが、ガス料金の総額に差異はありません。
計算方法
三部料金制の計算方法は、以下の通りです。
月々のガス料金 = 基本料金 + 従量料金 + 設備利用料金
= 基本料金 +(従量単価×使用量)+ 設備利用料金
計算例
上記の画像を見てみましょう。
ガス使用量は4.5㎥なので、下段に掲載されている「区分別単位料金表(原料費調整額含む)」を確認すると、「区画A(0.0㎥~5.0㎥)」であることが分かります。
よって、今月の従量単価は720円になります。これに基づくと、従量料金は「720円 × 4.5㎥ = 3,240円」と計算できます。
また、記載の通り、基本料金は2,000円、設備使用料(設備利用料金)は300円です。
そのため、ガス料金は「2,000円 + 3,240円 +300円」となり、総額5,540円が請求されています。
最低責任使用料金制
概要
最低責任使用料金制とは、ある一定のガス使用量までは固定料金(最低責任使用料金)と定め、一定量を超えた分からは従量料金として計算する方法です。
一定量までは、ガスの使用量に関係なく固定の料金を支払うことになるため、月々のガス使用量が少ないご家庭では、割高になってしまう可能性があるので注意してください。
【計算方法②】プロパンガスの従量料金に関する料金体系
この章では、「プロパンガスの従量料金」について詳しく解説していきます。
上述の通り、従量料金は、「従量単価」×「使用量(㎥)」で計算されます。
従量単価については「1㎥〇〇円」と固定されている場合もありますが、特殊なルールが設けられているケースも多いです。代表的なルールとしては、以下の2つが挙げられます。
- スライド制
- 原料費調整制度
それぞれ説明するので、ぜひ参考にしてみてください。
スライド制
概要
スライド制は、プロパンガスの使用量が増えれば増えるほど、従量単価が安くなっていく制度です。ガスの使用量が多いご家庭にとっては、家計が助かる料金体系だと言えるでしょう。
従量料金の例
ガス使用量 | 従量単価 |
0㎥~10㎥ | 550円 |
10㎥~20㎥ | 530円 |
20㎥~30㎥ | 510円 |
30㎥~40㎥ | 490円 |
40㎥~50㎥ | 470円 |
原料費調整制度
概要
原料費調整制度とは、プロパンガスの原料価格(輸入価格)に応じて、毎月の従量単価も変動していく制度です。当然、原料価格(輸入価格)が高くなれば、従量単価も高くなります。
この仕組みは都市ガスや電力料金でも採用されており、非常に透明性の高い制度だと言えるでしょう。
【予備知識】開始時や解約時に発生する日割り計算について
ガス会社を乗り換える際や引っ越しに伴い、ガスを開栓もしくは解約する際は、基本的に「日割り計算」が発生します。
条件や計算方法などは各業者によって異なりますが、例えば、以下のようなイメージです。
【日割り計算が適用される条件の例 】
ⅰ前回検針日の翌日から次の検針日までの日数が24日以下または36日以上の場合
ⅱ新たにガスのご使用を開始した日から次の検針までの日数が29日以下または36日以上の場合
ⅲガス使用終了直前の検針日の翌日からガス使用終了日までの日数が29日以下または35日以上の場合
【計算方法の例】
「基本料金/30日×ご使用日数」+「従量料金」=「ガス料金」
なお、上記は一例です。計算方法は各ガス会社によって変わるため、詳細は各ガス会社にお問い合わせください。
より安いプロパンガス会社へ乗り替えてガス料金を抑えよう!
月々のガス料金を抑えるためには、まず、ご家庭の「ガス使用量」や「料金体系」を把握することが大切です。そのうえで、「どれくらいガス料金を安くできる余地があるのか」を調べる必要があります。
例えばDsmartEnergyに乗り換えた場合、年間で数万円単位のガス代削減が期待できます。
あくまでもシミュレーションですが、2人暮らしの場合、月々1,243円、年間で14,916円のガス代を抑えられました。4人暮らしの場合は、月々2,035円、年間で24,420円の節約につながっています。
ぜひ一度、お気軽に料金シミュレーションを試してみてください。もし節約につながりそうであれば、プロパンガス会社を乗り換えてみることを強くおすすめいたします。
簡単に確認できるよ!
まとめ
プロパンガスの料金体系や計算方法について分かりやすく解説いたしました。
プロパンガスの料金体系はガス会社によって異なりますので、まずは、ご家庭のガス料金がどのように計算されているのか、一度チェックしてみてください。
そのうえで、ぜひガス会社の乗り換えを検討し、月々のガス料金を賢く節約していきましょう。